「休職したいけど、診断書ってどうやってもらうの?」と不安に思っていませんか。初めて心療内科を受診する方にとって、何をどう伝えればいいのかわからないのは当然のことです。
実は、診断書をもらうのはとてもシンプルです。心療内科を受診して、症状を正直に伝え、「診断書を書いてほしい」と率直にお願いすればOKです。遠慮する必要はまったくありません。
この記事では、休職の診断書のもらい方を、心療内科での伝え方から費用、もらった後の流れまで具体的に解説します。産業カウンセラーとして多くの休職相談を受けてきた経験をもとに、不安を解消できるようお伝えします。

そもそも診断書は何のために必要?
休職するためには、医師の診断書が必要です。診断書は「この人は病気で働けない状態なので、休む必要があります」という医学的な証明書です。これがないと、会社は正式な休職手続きを取れません。
逆に言えば、診断書があれば会社は休職を拒否できません。これはとても大事なポイントです。「上司に休職を認めてもらえないかも…」と不安な方もいるかもしれませんが、診断書は「休ませてください」ではなく「休む必要があります」という医学的判断です。会社側に拒否権はありません。
診断書のもらい方
ステップ1:心療内科・精神科を受診する
まだ受診していない方は、最寄りの心療内科を予約しましょう。初診は予約制が多いので、早めに電話してください。
初診の予約が取りにくい場合は、以下を試してみてください。
- 複数のクリニックに電話する:「最短でいつ受診できますか?」と聞く
- キャンセル待ちを依頼する:「キャンセルが出たら連絡してほしい」と伝える
- オンライン診療対応のクリニックを探す:対面より予約が取りやすい傾向あり
- 「心療内科 当日予約可」で検索:当日枠を設けているクリニックもあります
ステップ2:症状を正直に伝える
医師に以下を伝えましょう。仕事のストレスが限界に達しているかどうかの症状チェックは以下の記事で確認できます。

- いつからどんな症状があるか
- 症状の原因(職場のストレスなど)
- 日常生活への影響
- 「仕事を休みたい」「休職したい」という希望
「診断書を書いてほしい」と率直に伝えてOKです。遠慮する必要はありません。
症状を口で説明するのがしんどい場合は、事前にスマホのメモに書き出して持っていくことをおすすめします。以下の項目を書いておくと、医師との面談がスムーズに進みます。
- 主な症状:眠れない、食欲がない、朝起きれない、涙が出る等
- いつから:「○月頃から」「入社してから」等
- きっかけ:パワハラ、過重労働、人間関係等
- 仕事への影響:集中できない、ミスが増えた、出勤できない日がある等
- 日常生活への影響:家事ができない、入浴が億劫、外出できない等
ステップ3:診断書を受け取る
医師が必要と判断すれば、その日のうちに診断書を発行してもらえることが多いです。
ただし、初診では「もう少し様子を見ましょう」と言われることもあります。その場合は次回の受診時に改めて相談してください。


診断書に書かれること
- 病名(適応障害、うつ病、自律神経失調症など)
- 「○週間(○ヶ月)の療養が必要」という記載
- 発行日・医師名・医療機関名
休職期間は通常1〜3ヶ月が初回の目安です。延長が必要な場合は、再度診断書をもらいます。
病名について
「うつ病」と書かれるのが怖い…という方もいますが、診断書の病名は会社の人事部にしか見せないのが原則です。同僚に公開されることはありません。
また、医師は患者の希望も考慮してくれます。「うつ病」ではなく「自律神経失調症」や「心身症」と書いてもらえる場合もあります。気になるなら、医師に相談してみてください。
費用
診断書の発行費用は3,000〜5,000円程度(医療機関による)です。保険適用外なので自費になります。
費用の内訳(初回受診の目安)
- 初診料:3割負担で約2,500〜3,000円
- 診断書発行料:3,000〜5,000円(自費)
- 合計:約5,500〜8,000円程度
決して安くはありませんが、この診断書があれば休職中に傷病手当金(給与の約2/3)が支給されます。投資として考えてください。うつ病で仕事に行けないときの対処法は以下の記事でも解説しています。



診断書をもらった後の流れ
- 会社の人事部(または上司)に診断書を提出
- 休職手続きが開始される
- 傷病手当金の申請手続き
- 休職期間中は定期通院を継続
診断書の提出方法
できれば人事部に直接提出するのがスムーズです。上司経由でもOKですが、上司が休職に理解がない場合は人事部に直接連絡するのが安全です。
- 対面で提出:人事部に直接渡す(コピーを取っておくこと)
- 郵送で提出:出社が難しい場合は、簡易書留で人事部宛に送付
- メール+郵送:先にメールで休職の意思を伝え、原本を後日郵送
上司に直接言えない場合
「休職します」と上司に直接言うのが怖い場合は、人事部に先に連絡してください。人事部が間に入って調整してくれることが多いです。上司への切り出し方やフレーズ例文は以下の記事で紹介しています。



よくある質問(Q&A)
Q. 初診で「大したことない」と言われたらどうすればいいですか?
A. 自分の症状を過小評価してしまう人は多いです。「つらい」「仕事に行けない」「眠れない」という事実をそのまま伝えてください。それでも取り合ってもらえないなら、別のクリニックを受診することも検討してください。医師との相性はあります。
Q. 診断書をもらうのに何回通院が必要ですか?
A. 初診で発行されるケースも多いです。医師によっては2〜3回の通院で症状を把握してから発行する場合もあります。急いでいる場合は「できるだけ早く診断書がほしい」と伝えましょう。
Q. 診断書をもらったら必ず休職しなければいけませんか?
A. いいえ。診断書をもらったうえで、会社と相談して「業務量を減らす」「時短勤務にする」といった対応ができる場合もあります。ただし、医師が「休職が必要」と判断した場合は、素直に休むことをおすすめします。
Q. 診断書の病名で不利益を受けることはありますか?
A. 診断書は個人情報として厳重に管理されるべきもので、関係のない社員に公開されることはありません。休職歴を理由に不当な扱いをすることは法律で制限されています。もしそのような不利益を受けた場合は、労働基準監督署に相談してください。
「仮病と思われない?」への回答
心配する必要はありません。医師が診断書を発行した時点で、それは正式な医学的判断です。会社は診断書を拒否できません。
「本当に病気なのか?」「大げさなのでは?」と疑う上司がいるかもしれません。しかし、それは医学的知識のない素人の意見であり、専門家の判断のほうが正しいです。堂々と診断書を提出してください。
参考:厚生労働省 職場のメンタルヘルス対策、「こころの耳」、厚生労働省 医療保険制度
まとめ:診断書は「自分を守る武器」
- 心療内科で率直に「診断書がほしい」と伝えてOK
- 初診で発行してもらえることが多い
- 費用は3,000〜5,000円程度
- 症状はメモにまとめて持参すると楽
- 会社は診断書を拒否できない
- 提出は人事部宛がスムーズ
- 休む勇気を持つことが回復の第一歩
一人で抱え込まないでください。診断書はあなたを守るためのものです。「診断書をもらう」ことに罪悪感を感じる必要はまったくありません。あなたは病気で苦しんでいるのですから、治療のために休む権利があるのです。





